今年の年賀状はどうする?SNS時代の賢い付き合い方
毎年この時期になると「今年は年賀状どうする?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
近年はSNSやLINEなどの普及により、年賀状を出さない人が増えてきています。
一方で、年賀状は日本の伝統文化として根付いてきた習慣でもあり、いまだに「もらうと嬉しい」「つながりを感じられる」といった声も根強くあります。
私は数十年にわたり、年賀状の印刷サービスに携わってきました。
長年現場にいるからこそ感じる「年賀状の変化」と「これからの年賀状との付き合い方」を、この記事でお伝えしたいと思います。
年賀状を取り巻く現状
郵便局の発表によると、年賀状の発行枚数は2000年代をピークに年々減少しています。
理由は明らかで、メールやSNS、LINEといったデジタルツールがあれば、手軽に新年の挨拶ができてしまうからです。
特に若い世代では「わざわざハガキで送る必要はない」と考える人も多く、年賀状は「年配者や目上の方へのご挨拶」という位置付けにシフトしている印象があります。
しかし、減少傾向にあるとはいえ、ゼロになっているわけではありません。
「年賀状を受け取ると気持ちが温かくなる」「毎年の楽しみ」と感じている方も多く、まだまだ需要は残っているのです。
印刷サービス業者から見た年賀状の変化
私自身、長年年賀状印刷に関わってきましたが、確かに依頼は減少傾向です。
特に若い世代からの注文は少なくなり、反対に企業やご年配の方の利用が中心になってきています。
それでも、印刷サービスを利用するメリットは今も大きいと感じます。
- デザインが豊富で、好みに合ったものを選べる
- 宛名印刷や投函代行で手間を減らせる
- 写真入りやオリジナルデザインで特別感を演出できる
忙しい年末に一気に準備できる「便利さ」や、仕上がりの「美しさ」を求める方には、やはり印刷サービスは欠かせないのです。
今後の年賀状の在り方は?
これからの時代、年賀状は「相手や場面に応じて使い分ける」スタイルが主流になるでしょう。
- 親戚やお世話になった方には…
きちんとした印刷年賀状で感謝の気持ちを伝える。 - 友人や同世代には…
SNSやLINEでカジュアルに挨拶。 - ビジネスの取引先には…
紙の年賀状は信頼感を与えるツールとして、まだ効果がある。
このように「誰に、どう届けたいか」に合わせて柔軟に選ぶのが現代的な年賀状のあり方だと思います。
業者からのアドバイス
では、これから年賀状をどうしていけば良いのでしょうか?
長年携わってきた立場から、3つのポイントを提案します。
- 手間を減らす工夫をする
印刷サービスを活用すれば、宛名印刷や投函まで任せられます。
忙しい年末に「無理なく出せる仕組み」を整えるのが長続きのコツです。 - オリジナリティを出す
写真入りやオリジナルデザインにすれば、SNSでは味わえない「特別感」が出ます。
ひとこと手書きのメッセージを添えるだけでも、相手の印象は大きく変わります。 - 相手に合わせた選択をする
「年賀状は絶対に出すもの」という時代は終わりました。
年配の方には紙の年賀状、若い友人にはSNS、ビジネスには状況に応じて…と使い分けるのが賢いやり方です。
最新の年賀状デザイン傾向
近年の年賀状デザインには、いくつかのトレンドがあります。印刷サービスを長年見てきた立場から、特に人気のある傾向をまとめました。
- シンプル&スタイリッシュ系
- 最小限の装飾で、余白を活かしたデザイン。
- 仕事関係やフォーマルな用途に人気。
- 和モダンデザイン
- 梅や松、干支といった伝統的モチーフを現代風にアレンジ。
- 年配の方からの支持が高い。
- キャラクター入りデザイン
- サンリオ、ディズニーなどの公式年賀状。
- 小さなお子さんがいる家庭や若い世代に根強い人気。
- 写真+シンプル文字
- 写真を大きく使い、文字はシンプルに添えるスタイル。
- 家族写真や結婚・出産報告を兼ねる年賀状に多い。
人気の写真入り年賀状ランキング(業者視点)
実際に依頼が多い「写真入り年賀状」を、人気順にまとめてみました。
第1位:家族写真入り年賀状
- 子どもの成長を親戚や友人に伝える定番。
- 「毎年比べて楽しみにしている」という声も多い。
第2位:結婚報告年賀状
- 結婚式の写真を入れて新年の挨拶を兼ねるスタイル。
- 「報告と挨拶を一度にできる」と人気。
第3位:出産報告年賀状
- 赤ちゃんの写真を添えた年賀状は、受け取る側も嬉しいもの。
- 一言メッセージを添えると印象がより温かくなる。
第4位:ペット写真年賀状
- 犬や猫などのペット写真入り。
- 「うちの子が主役」のユニークな一枚で、年々人気が上昇中。
第5位:旅行・趣味の写真年賀状
- 旅行先や趣味の写真を載せたオリジナリティのある年賀状。
- 近況を伝えられる点で喜ばれる。
まとめ
年賀状は義務ではなく、気持ちを伝えるための手段のひとつ。
だからこそ「出す・出さない」の二択ではなく、誰に、どの方法で気持ちを伝えるかを考えることが大切です。
SNSが当たり前になった今だからこそ、逆に紙の年賀状に「特別な価値」が生まれています。
今年の年賀状、あなたはどうしますか?

